夜と夕方、午前五時。

 

いつもみたいに洗濯機を回していた。壁がやけにオレンジ色だなあと思って見てみると綺麗な夕焼けだった。じっとみたら視界の真ん中に黒い丸が出てきたので、やっぱりオレンジ色は嫌いだと思った。

 

仕事が終わってコンビニで煙草を吸う。白い煙が紺藍の空に吸い込まれて消えていく。息が白くてもう冬だねって言いたいけれど、隣に誰もいなかった。今日は星が綺麗だったけれど、恋人はそれを見ただろうか。怒らせて、呆れさせて、諦められてしまったわたし。わたしが全部悪いのに、離れることができないでいる。不幸にしているのはわたしなのに。可哀想な恋人は、「早く帰ってこい」なんて言ってくれるけれど、本当はもう帰ってこないでほしいのかもしれない。こんな仕事、こんな自分、全部ゴミだよ。生きていくにはお金があった方がいいけれど、なんだかもうわからなくなってしまったよ。わたしがやってきたことって全部無駄だったかな。

なにもわからないけれど、悲しくて顔がみたくてしようがなかったから、コンビニでご飯を買って、また小さなアパートへ帰ってしまった。

わたしが帰っても、恋人は笑わなくなってしまった。わたしのせいで。