エロ。
音楽の趣味が、なんか合って。
わたしこれ好きなんだよね「俺も好き」ってそっから始まって。
流れてきた別の曲。その曲もわたし、好きだった。
抱いてくれないくせに、その曲を送りの車で流す感性は大嫌いだけど。
別にそういうことをしたいわけではなくて、ただ、わたしはなんかハッキリして欲しくて。
眠る時に抱きしめてくるのも、濡れてる髪を(ウザいからか知らないけど)乾かしてくれるのも、頭を撫でてくるのも、全部なんだか分からなくて。
何を考えているのか分からない。
好きな子は一人じゃなきゃいけないのが不思議だっていうその思考も。
そういう子に出会えたらその子一人だけ愛すってわたしに言える神経も。
彼女と別れたよって言った意味も。
こうやって、色んな人と休みの日に会ったりしてるのって聞いたその気持ちも。
マジで分からない。
「お前は遊ぶだけって言っても情が移る。結局いつも好きになって傷ついて帰ってくるんだろ」って昔からの知り合いに言われて、「わたしは遊びって思ったら遊びだよ。情なんて移らないわよ」って強気に気取って言ったけど本当にその通り。
好きじゃない風を装って、でも急に何か言われてドギマギして、好きなことなんてバレてると思う。すごく滑稽だと思う。
それを利用してる相手にムカつくけど、結局惚れたもの勝ちなんだからしようがない。
今のわたしの立場はめちゃくちゃ弱いから。
会えない?って言った時の「じゃあ遊ぼうか」だけで喜んでしまうようなチョロい女なんだもん。
そんなの近くにいる女だったら誰にだっていうだろうに。
ただそこにわたしがいるだけって話なのに。
虚しいけど、それでも満たされてしまう。
所詮それまでの女だし、それってわたしのせいだし。
わたしは誰かに愛されるような人間ではないの、分かっている。
顔も、性格も、何にも可愛くない。それを理由にして逃げるのは良くないこともまた、分かっているけど。
こうやってつまんなくなっていくんだなって思う。
その日に飲んだ人とホテルに行って酒飲んだり、記憶なくなったり、よくないのは分かってるけど、でも、だって、じゃあ誰か愛してくれんのかよ。
暗い部屋で、イヤホンつけて、音楽を流して、現実逃避をして。
これも君の車で流れてたなぁって思いながら、明日も二日酔いなんだよ。
記憶なんてもう無くていいから、誰か愛してくれたらいいのにな。