歯みがきが嫌い

 

わたしは歯磨きがめちゃくちゃ嫌いなんですが、その理由が自分でもわからないんですね。ただ単に面倒臭いというのは一因としてありますが、それ以外にもっとでかいなんか理由があるんですが、それがどうにもわからなくて、歯磨きしながら考えました。

 

換気扇の音がブオーと、たまに変な音を出すので、トイレで煙草を吸うわたしはめちゃくちゃビクビクしながら吸うんですね、最近のことなんですが。やっと換気扇の音に慣れたのに。

 

前、絶対死ぬなこれは、と思った自殺未遂のことをふと思い出したんですが、あれ、あの時死んどいた方が良かったな。

死んだ後の世界はどうなってるか。わたしは全く何もないか、ぼんやりした何かがあるかだと思っています。電気を消すようにプツリと思考が止まる。それか、ボーッとしている時の感じが常でよく見ようとしても輪郭を捉えることができなくなってしまうのではないかな。

狭い水槽に封じ込められたように、息苦しいところだよ。

 

他人に死なれるのは、おそらくとても面倒だとおもいまして、悲しみよりも巻き込まれた面倒臭さの方が勝るとおもうんですね。身内ならいいですけど、恋人や友達ってどれだけ親しくても他人なので、たぶん迷惑だなあって思われちゃうんです。紙切れ一枚で家族になれてしまうのか?紙一枚の重みがちがうな。死ぬなら別れてからにしてと毎度のように言われますし、わたしが死ぬことに問題があるのではないことがわかります。人が死ぬことなんて重大なことでないのですから、でもわたしはそれを特別におもい過ぎてしまっている。きっと海を見に行って、貝殻を拾ったら人生が終わる。いつもそういう気持ちでいるのです。雪が降ったら、桜が散ったら。溶けるようにいなくなる。そう、のばして、今まで来てしまったので、わたしの持ち物は何もないのです。そういう道を選んだわたしが悪いのは承知なので、いいんです。貯金が尽きる前に掃除をしなくちゃ。つまり、いつでも死ねるように準備することは良いことです。

わたしはトイレとお風呂場でこれをおもいました。毎日です。きっとまた明日も思うのです。今日思ったことも忘れて、また歯磨きが嫌いな理由を考えるのです。