にんげん、こぼれる。

こぼれる、という語感が好き。でも、この言葉を使うときはすごく焦っている時が多いので、あまり脳で咀嚼せず脊髄にいってしまうので勿体ない。

最近はたくさんお酒を飲んで少ししか眠れなくて、その次の日に朝方から死んだように夕方まで眠る、ということをよくしている。飲んだ日はもうこんなに飲むのやめようと思うのに、次の日にはまたお酒をのんでいる。本当に意味のない人生だな。

自分以外の人間から見る世界を見てみたい。何か変わるだろうか。きらきらで滑らかな絹豆腐の美しさ。本を読んで二ページ目からその中に完全に入り込む気持ち、深夜の澄んだ空気、ふと浮かぶ残酷な考え。幸せの感じかたも人それぞれで、だけどそれはわかりあうことが出来ず。愛し合うこともぜんぶ死んだら無に帰す。死んだら終わり。ばかみたい。人は心の中の神に祈るけど、神は自分で他の誰でもない。それに気がつくととても生きやすくなるしがんばれる。いやまてそんなことない。ファッキン自分。

最近わたしは肌色と液体に咽せてしまう。セックスの絵や写真、気持ち悪くてしょうがない。
漫画の白黒でもだめだったし、かさかさに乾燥していてもだめだった。なにが不快なのかと考えてみても、全くわからない。性に対してのトラウマもない。ただただ形や色や匂いや感触全てが気持ち悪い。おんなもおとこも。行為の最中の動きも好きじゃない。なんともマヌケでとてつもなく下品。そんな行為で産まれたじぶんが美しいはずがない。好きになれるはずもない。体液が混ざって産まれたにんげん。好意を抱けるはずがない。もしかしたら、だから自分を肯定することに躊躇いがあるのかもしれない。いや、ただ自分が肯定するに値しないにんげんなだけだな。

あなたはなんの問題も無くて、でも人生は順調じゃないけど、毎日お酒飲んで漫画読んでへらへら自傷して笑っているのが幸せなんだよって言われたらああそうかーわたしは幸せだなあって思うなあ。肯定して欲しいなあ。